図鑑JOB ATLAS

医療(看護・コメディカル)の職種図鑑 — まず地図で、自分の座席を見つける

看護・コメディカルの職種は「誰を・何でみるか」×「病院の中か外か」で整理すると見通せます。資格名は同じでも、現場が変われば積める経験はまるで別物です。

本図鑑は看護師・技師系コメディカルと、その経験から進む病院外の職種を対象としています(医師・薬剤師は対象外)。年収は当社取扱求人の実勢と厚労省jobtagの職業情報を独自補正した転職想定レンジ(経験・地域で変動)。夜勤・オンコール手当の有無で額面は大きく動きます。

10ROLES

主要10職種の図鑑

病棟看護師のキャラクターイラスト

WARD NURSE病棟看護師

400–650万円 目安

入院患者の観察・処置・急変対応を24時間交代で担う、すべての看護キャリアの土台。日常は情報収集→ラウンド→処置・記録→申し送りの繰り返しで、夜勤中は自分の判断で医師を呼ぶかを決める場面が必ず来る。

入り方
看護師国家資格+新卒配属が王道。転職市場では急性期病棟3年が「どこでも通じる通貨」として扱われる。
市場感
求人は常に多いが、面接で聞かれるのは年数ではなく「どの病棟で・何をみてきたか」。ここで評価が割れる。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 受け持ち患者のバイタル測定・観察と、点滴・採血・与薬などの処置
  • 電子カルテへの記録と、次の勤務帯への申し送り
  • 急変時の一次対応(医師到着までの初動を看護師が握る)
  • 退院に向けた患者・家族への説明とケアマネらとの調整

面接で評価される経験

  • 急性期・慢性期など病棟の性格と、そこで対応した疾患・処置の幅を具体的に語れること
  • 夜勤やリーダー業務で「自分が判断した場面」を一つ話せること

向いている人

体力と気持ちの切り替えが利き、チームで動くことを苦にしない人。

次の一歩 訪問看護師認定・専門看護師外来・クリニック看護師
外来・クリニック看護師のキャラクターイラスト

OUTPATIENT / CLINIC NURSE外来・クリニック看護師

380–600万円 目安

外来診療の流れを止めない役。診察補助・採血・処置を高速で回しつつ、待合の患者の異変に最初に気づくのもこの立場。日常は午前だけで数十人をさばく診察介助と、電話対応・予約調整の連続だ。

入り方
病棟経験からの転向が王道。夜勤を外したい・子育てと両立したい層の受け皿だが、採血と急変初動の腕は落とせない。
市場感
求人は豊富で通年動く。面接で見られるのは「一人で判断して回せるか」。少人数クリニックほどこの比重が上がる。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 診察介助(医師の隣で処置準備・患者誘導・検査案内を同時進行)
  • 採血・注射・点滴と、検査結果の取り込み確認
  • 電話でのトリアージ(今日来るべきか、様子見でよいかの一次判断)
  • 在庫・器材の管理と、午後診までの片付け・準備

面接で評価される経験

  • 採血・ルート確保の確実さと、1日にさばいてきた件数の実績
  • 少ない人数の中で自分の判断で動いた場面を語れること

向いている人

テンポの速い定型業務を正確に回しつつ、患者への目配りを切らさない人。

次の一歩 訪問看護師病棟看護師(戻り)治験コーディネーター
訪問看護師のキャラクターイラスト

HOME-VISIT NURSE訪問看護師

450–700万円 目安

医師のいない利用者宅で、その場の判断を一人で下す在宅医療の最前線。日常は1日4〜5件の訪問を車や自転車で回り、「今日、主治医に報告すべきか」を玄関を出る前に決める仕事だ。

入り方
病棟3年程度からの転向が主流。急性期しか知らないと在宅の疾患の幅に戸惑うため、同行訪問が手厚いステーション選びが肝になる。
市場感
在宅医療の拡大で市場は伸び続けており、管理者候補は取り合い。夜勤なしでもオンコール体制の確認は面接の必須事項。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 利用者宅での状態観察・医療処置(点滴・褥瘡ケア・カテーテル管理など)
  • 主治医・ケアマネジャー・理学療法士らとの報告・連携(多職種の橋渡し役)
  • 訪問記録と計画書・報告書の作成(レセプトに直結する書類仕事)
  • オンコール当番時の電話対応と緊急訪問

面接で評価される経験

  • 一人で判断した場面と、医師に「つないだ」判断の両方を語れること
  • 在宅で対応した疾患・処置の幅(ターミナルケア経験は特に強い)

向いている人

一人の裁量で動きたい人。生活の場に入るので、医療以外の雑談力も武器になる。

次の一歩 訪問看護管理者認定・専門看護師ケアマネジャー
臨床検査技師のキャラクターイラスト

MEDICAL LABORATORY TECHNOLOGIST臨床検査技師

400–650万円 目安

血液・生理機能・超音波など、診断の根拠となるデータを作る役。日常は検体処理と機器の精度管理、そしてエコーのプローブを当てる手元で結果の質が決まる検査の連続だ。

入り方
国家資格+病院検査室か健診センターが入口。転職では資格名より「何の検査を何件やってきたか」の一覧がそのまま武器になる。
市場感
エコー経験者は慢性的に不足しており、超音波検査士があれば病院・健診・クリニックのどこでも歓迎される。
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仕事の中身

  • 検体検査(血液・尿・生化学)の測定と、分析装置の精度管理
  • 生理機能検査(心電図・肺機能・脳波など)の実施
  • 超音波検査(腹部・心臓・血管)— 検査者の技量が結果を左右する花形領域
  • パニック値(危険な異常値)の医師への即時報告

面接で評価される経験

  • 扱える検査項目と件数を一覧で示せること(特にエコーの部位別件数)
  • 精度管理・インシデント対応など「データの信頼性を守った」経験

向いている人

正確さを積み上げる作業が好きで、手技を磨き続けることに飽きない人。

次の一歩 超音波検査士(専門特化)治験コーディネーター健診センター
診療放射線技師のキャラクターイラスト

RADIOLOGIC TECHNOLOGIST診療放射線技師

450–700万円 目安

X線・CT・MRIなどの装置で「診断に使える画像」を撮る役。日常はポジショニングと撮影条件の調整の繰り返しで、撮り直しをさせない一発の精度が技師の腕とされる世界だ。

入り方
国家資格+病院の放射線部門が王道。キャリアの分かれ目は、どのモダリティ(装置)を任せてもらえる環境に入るかで決まる。
市場感
面接で聞かれるのは扱えるモダリティの幅と深さ。MRIとマンモグラフィは求人票で名指しされるほど人が足りない。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 一般撮影(X線)・CT・MRIの撮影と、患者のポジショニング
  • 造影検査での医師・看護師との連携と、被ばく線量の管理
  • 画像の確認・再構成と、読影医に渡すまでの品質チェック
  • 装置の始業点検・精度管理

面接で評価される経験

  • モダリティごとの経験年数と件数(MRI・マンモは特に具体的に)
  • 検診マンモグラフィ撮影認定など、名指し需要に応える資格

向いている人

機械と人の両方を相手に、段取りと正確さで勝負したい人。

次の一歩 MRI・マンモ専門特化健診センターアプリケーションスペシャリスト
臨床工学技士のキャラクターイラスト

CLINICAL ENGINEER臨床工学技士

430–700万円 目安

人工透析・人工呼吸器・人工心肺など「止まったら命に関わる機械」を操作・保守する役。日常は透析室の穿刺と監視、院内を回っての機器点検、そして手術室で人工心肺を回す緊張の時間だ。

入り方
国家資格+透析クリニックか病院のME室が入口。透析業務で土台を作り、手術室・集中治療室へ広げるのが典型的な積み方。
市場感
透析は求人の裾野が広く、心臓外科の人工心肺やカテ室経験者は希少枠として別格の扱いを受ける。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 透析業務(穿刺・透析条件の設定・治療中の監視と抜針)
  • 人工呼吸器・輸液ポンプなど院内医療機器の保守点検と貸出管理
  • 手術室での人工心肺操作、カテーテル室でのポリグラフ操作
  • 機器トラブル時の一次対応と、メーカーとの窓口

面接で評価される経験

  • 透析なら穿刺件数と対応シャントの難易度、手術室なら症例数
  • 機器トラブルを自分の判断で切り分けた経験

向いている人

機械いじりが好きで、かつ「その機械の先に患者がいる」重さを引き受けられる人。

次の一歩 手術室・ICU特化アプリケーションスペシャリスト医療機器メーカー
認定・専門看護師のキャラクターイラスト

CERTIFIED / ADVANCED PRACTICE NURSE認定・専門看護師

500–800万円 目安

感染管理・緩和ケア・皮膚排泄ケアなど一つの領域を極め、実践に加えて他の看護師を指導・相談で支える役。日常は自分の患者ケアと、院内を横断して呼ばれるコンサルテーションの二重生活だ。

入り方
実務5年(特定領域3年)以上+教育課程6ヶ月〜1年が通例。費用100万円前後と研修中の身分の扱いが最初の関門になる。
市場感
資格そのものより取得後にどんな実績を積んだかで評価が割れる。資格手当のある施設への転職で初めて換金される。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 専門領域の直接ケアと、困難事例へのコンサルテーション対応
  • 院内スタッフへの指導・勉強会の企画運営
  • 感染対策・褥瘡対策など委員会活動と院内ルールづくり
  • 症例のまとめ・学会発表(資格を「使える証明」に変える活動)

面接で評価される経験

  • 資格取得後の実績(改善した数字・立ち上げた仕組み)を語れること
  • 領域を選んだ理由が自分の臨床の手応えに接地していること

向いている人

一領域を深掘りし続けられる人。教えること・巻き込むことが苦でない人。

次の一歩 専門外来の責任者看護管理者教育担当
看護管理者(師長・訪看管理者)のキャラクターイラスト

NURSE MANAGER看護管理者(師長・訪看管理者)

550–900万円 目安

病棟や訪問看護ステーションの人・シフト・数字を握る役。ケアの質と経営の両方に責任を持ち、スタッフが辞める前の兆候に最初に気づくのも自分の仕事だ。日常はシフト調整・面談・多部門との折衝が続く。

入り方
病棟なら主任→師長の内部昇格、訪問看護なら管理者候補としての転職が近道。プレイヤーの腕とは別の筋肉が要る。
市場感
訪問看護の市場拡大で管理者候補の求人は年収レンジごと上振れしている。マネジメント実績があれば50代でも指名が来る。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • シフト作成と欠員対応(夜勤の穴を最後に埋めるのは自分)
  • スタッフの採用面接・目標面談・離職防止
  • 病床稼働率や訪問件数など、部門の数字の管理と改善
  • 医師・事務・他部門との調整と、クレームの矢面

面接で評価される経験

  • 何人のチームを預かり、離職率や稼働の数字をどう動かしたか
  • 採用・育成で自分が仕組みを作った経験

向いている人

自分が手を動かすより、人が育ち回る状態を作ることに喜びを感じる人。

次の一歩 看護部長・エリアマネジャーステーション立ち上げ本部職
治験コーディネーター(CRC)のキャラクターイラスト

CLINICAL RESEARCH COORDINATOR治験コーディネーター(CRC)

400–700万円 目安

新薬の治験が計画どおり安全に進むよう、患者・医師・製薬会社の間を調整する役。日常は被験者への説明・来院スケジュール管理・症例報告書の作成で、夜勤ゼロのオフィスワーク寄りに働き方が変わる。

入り方
看護師・臨床検査技師からの転向が主流。臨床経験3年前後が目安で、未経験可のSMO(治験施設支援機関)が最初の受け皿になる。
市場感
医療資格+臨床経験者の指名求人が安定してある。面接では「患者に説明して同意を取ってきた経験」が最も効く。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 被験者候補のスクリーニングと、治験内容の説明補助(同意取得の支援)
  • 来院スケジュール・検査・服薬状況の管理とフォロー電話
  • 症例報告書(CRF)の作成と、モニターからの問い合わせ対応
  • 医師・薬剤部・検査室との院内調整

面接で評価される経験

  • 患者への説明・同意の場数と、多職種を調整した経験
  • 記録の正確さ(カルテ・看護記録の書き方がそのまま評価される)

向いている人

臨床の知識を使い続けたいが、生活リズムは整えたい人。書類仕事が苦でないこと。

次の一歩 リーダーCRCCRA(臨床開発モニター)SMO本部職
アプリケーションスペシャリストのキャラクターイラスト

APPLICATION SPECIALISTアプリケーションスペシャリスト

500–900万円 目安

医療機器メーカーの立場で、自社の装置(エコー・CT・透析装置など)の使い方を医療現場に教え込む役。日常は病院を回っての導入立ち会い・操作トレーニング・学会デモで、現場で装置を触ってきた説得力がそのまま商品になる。

入り方
放射線技師・検査技師・臨床工学技士からの転向が王道。自分が使い込んだモダリティのメーカーを狙うのが最短距離だ。
市場感
臨床経験者しか務まらない職のため常に人が足りない。年収は病院勤務から一段上がる反面、出張の多さは覚悟がいる。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 新規導入施設での装置立ち上げ・操作トレーニングの実施
  • 既存顧客からの「うまく撮れない・測れない」相談への技術サポート
  • 営業への同行デモと、学会・展示会でのプレゼンテーション
  • 現場の声を開発部門へフィードバック

面接で評価される経験

  • 臨床で装置を使い込んだ深さ(機種名・件数で語れること)
  • 人に教えた経験(後輩指導・院内勉強会でも十分武器になる)

向いている人

技術を人に伝えるのが好きで、病院の外の世界と移動の多い働き方を楽しめる人。

次の一歩 シニアスペシャリストプロダクトマネジャー臨床開発・学術

この地図の登り方 — 王道は3本

専門を深める王道病棟看護師領域を絞って実績3〜5年認定・専門看護師専門外来・教育担当へ
在宅・マネジメントの道病棟看護師訪問看護師管理者候補として声がかかる看護管理者(師長・訪看管理者)
技師から病院の外へ臨床検査技師モダリティ×件数を積むアプリケーションスペシャリストCRC・臨床開発も同じ入口

どの道も、手前の現場で「何をみて、何を判断してきたか」が次の段の入場券になります。焦って一段飛ばすと、面接で必ず聞かれる「その手前は何をしていたか」に詰まる。自分がいまどの段にいて、次にどの経験を足すべきか——適性診断で確かめてみてください。

地図の上の、あなたの現在地を確かめる。

約4分の適性診断で、あなたが現実的に狙える進路タイプと、次に読むべき記事が分かります。

適性診断を受ける → 記事から読む

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